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小さな村倶楽部のイチジク苑で採取されたイチジク(イメージ写真です)


農業について

南足柄自然のミュージアム≪小さな村クラブイチジク苑≫から見た農業

    今から35億年前の地球上に生命が誕生し、私たちの祖先である人類は4万年前に出現しました。

    その人類は、1万5千年~1万年前に地球の歴史上驚くばかりの素晴らしい衝撃的な出来事

    人類の生きるための知恵である「農業」を手にし、「農業革命」を起こし ました。

    その農業は、ほかの動物たちには全く成し得なかった「食料や衣類などを生産」し

    人類の生活を豊かにしてくれました。

    その農業は、今、人口の急増加に対応しながら「食糧増産」に向けて頑張ってくれています。

    その農業のおかげで、人類はこの地球の複雑な環境に適応でき、

   1万年以上も生きながらえることができ今の私たちがその遺伝子を脈々と受け継いでいます。

    私達の命を支えてくれる地球の大地に生命が誕生してから、

    私たちの未知の分も含めてそれら1400万種ともいわれる生命は、

    生物として弱肉強食の中で自らが生き  続けるために次々と進化を重ねながら多様化し

   生き残るための「生態系というネットワーク」を作り上げてきました。

    このネットワークは、この地球上の少ない資源を上手に拾い集めながら、互いに循環しあいながら

   分かち合いながら、育てあってきた「生き物たちのハーモニー」です。

   私たちの祖先は、「農作物や家畜や発酵菌などを味方につけて」この生き物たちの

   ハーモニーの仲間入りをしその和を大切にしながら、地球の隅々にまで生活圏を広げてきました。

    私たち人類は、この生態系に、生き物たちのハーモニーに遅れて参加しましたが

    私たち人類は、この地球上の生物たちが自ら生きていくために作り上げた

   生物ネットワークの立派な主要メンバーです。

    人類はこの農業のおかげで、人類は地球上のいたるところで農業を営み、

   人類は豊かな生活を楽しむことができるようになりました。

    この素晴らしい農業は、人類を地球の生態系に結び付ける太いパイプだったのです。

    この農業というパートナーが多様な進化を遂げてくれたおかげで、

   人類は今の繁栄を勝ち取ることができました。

    世界の国々で行われているその土地の環境に合わせたそれぞれの独特な農業を見ますと

    農業は地球上のそれぞれの環境に適応しながら、

   ハーモニーを育て合いながら進化してきたことがわかります。

    最近はその農業が、「人口の急増」を支えるために

   「環境破壊」に加担しているのではないかと心配されています。

    私たちは現在のあわただしい経済社会の中で「生きているパートナーとしての農業」を忘れ、

   「経済価値を生み出すだけの農業」を求めすぎたのではないでしょうか。

    農業が方向を誤ると、人類は地球の生物仲間を敵に回し、

   自らをも破滅させる結果になりかねません。

    農業は、人類だけでなく地球上の全ての生物の存亡にかかわを持つ「生命の営み」だからです。

    農業は、人類が作物や家畜に発酵菌などを仲間に、

   地球上のさまざまな自然環境に適応して生き抜いていくための「生産活動そのもの」なのです。

    農業は、食料や衣類を生産する産業です。

    最近の農業はあらゆる方面の科学を取り入れ、

   工業製品を駆使し機械や施設に囲まれる環境となり、その収量を伸ばし、つらい農作業は減りました。

    実際に昭和初期の稲作では10アール当たりの労働時間は200時間以上だったのですが、

   今ではその5分の1の40時間以下になりました。

    しかし農業は生き物や自然が相手で、ビルや工場の中で営まれるほかの産業とは本質的に違います。

   産業革命を通じて適地だけを選んで急速な発展をしてきた工業とは違います。

   今、私たち一人一人が「農業とは何か?」を考え直す時が来ているような気がします。

   この「南足柄自然のミュージアム」では、小さな村クラブイチジク苑を通して

   そのきっかけを作ろうと考えています。

    一緒に考え、行動してくださる方々を募集しています。

 

農業を考えるためのキーワードは

  1、自然(人間と生き物)とのハーモニー

  2、自然界の物質循環の担い手

  3、生物の力を借りた希薄資源の収拾活動    の3つです。

    以上参考 ㈳農山漁村文化協会発行「農業は生きている」より

 

世界の人口と農耕・作物の起源

 イチジクについて

イチジクというとすぐに思い出すのは「聖書に出てくる最初の人類であるアダムとイブが大事なところを隠すためにイチジクの葉を使った」という話が有名です。この葉が人間が最初に身にまとった物で、人類の衣服の始まりとされています。

イチジクは聖書よりも古い果物で、古代エジプトの壁画に書かれていたり、ギリシャ神話にも登場、当時すでに日常の果実であり、当時の軍隊の食料として重要であったことまでわかっています。

エデンの園で幸せに暮らしていたアダムとイブは、蛇にそそのかされて神から食べてはいけないと言われていた「禁断の知恵の実」を食べてしまい、楽園から地上に追放されてしまいました。知恵の実を食べたことでアダムとイブは裸でいることに気づき、恥ずかしさから最初に腰にまとった物(衣服)がイチジクの葉だったということです。

「禁断の知恵の実」は一般的にはリンゴだと言われていますが、リンゴ(apple)は寒冷地の果物で聖書が書かれた当時のヨーロッパではappleが果物全体を意味する言葉であったことから、裸でも暮らせる亜熱帯原生のイチジクが「禁断の知恵の実」ではないかといわれています。

古代エジプト第12王朝頃の墓の壁に、クレオパトラがイチジクを喜んで食べた様子が描かれています。

彼女は、ローマのオクタヴィアヌスとの戦いに負けた後、イチジクのカゴに忍ばせて置いた毒蛇に体をかませて自殺したといわれています。

イチジクに関する物語が、紀元前より今日までいろいろと伝えられています。皆さんでどんな物語があるか調べて、教えてくれませんか?新しい発見があるのではないかと思っています。

 

  大まかな農業関係の歴史

     紀元前 1万年   農耕の始まり  小麦・大麦の栽培化 イラク北 

     イネの栽培化 中国長江下流域   世界の人口  800万人

     紀元前 8千年   羊の家畜化   イラン高原

     紀元前 6千年   牛の家畜化   西アジア

     紀元前 3千年   大豆の栽培化  中国東北部   

                               養蚕が始まる  中国内陸部

          紀元前 2千年   イチジクが栽培される    山内丸山クリが栽培される

         紀元前500年    日本列島で稲作始まる

          紀元前 50年    ローマ時代  世界の人口   1億5千万人

          西暦1600年     新大陸への進出   世界の人口   5億人

          西暦1800年 産業革命   世界の人口   9億人

     西暦    年  世界の人口   10億人

     西暦1900年 メンデル遺伝学の再発見   世界の人口  16億人

     西暦1970年 テクノロジーの時代    世界の人口  35億人

     西暦2001年   世界の人口  60億人

     西暦2100年   世界の人口 100億人(予測)